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はじめに

日本時間の5月14日(火)17時半ごろ、イギリス(英国)の雇用統計が発表されるのでそちらに関するお知らせになります。13日にも日本の景気動向指数(3月分)を含む3指標の発表がなされる予定ですが、直近でもっとも注目すべきものはこちらの雇用統計かと思っています。

英国の雇用統計とは?

イギリス国家統計局(ONS)は、国連の専門機関であるILO(国際労働機関)の基準による失業率とONS基準による失業率や失業保険申請件数を同時に発表している。
日本をはじめ主要各国の失業率はILO基準に準拠している。
ONS基準の失業率は16歳以上の就労可能人口のうち過去4か月間仕事をしていない人の割合となっており、4週間以内に求職活動を行ったものというILO基準の失業者よりも対象者が少なく、ILO失業率のほうが高めに出る。
ONS基準の失業率や失業保険申請件数が月ごとのデータを発表するのに対して、英国のILO基準の失業率は過去3か月のデータとなる(ILOの基準に調査対象期間の定義はない)。
英国夏時間:日本時間午後5時半、冬時間:日本時間午後6時半の発表。

引用元:https://fx.minkabu.jp/indicators/GB-UER

まずは、2018年1月からのこちらの指標の結果値をご覧ください。

2018年1月〜2019年3月までの結果ですが…見てもらうと分かるようにこの1年数ヶ月の間は前月比で横ばいもしくはプラス0.1%という状況が継続しております。14日の速報値の市場コンセンサスは3月分と同じ3%もしくは3.1%(3月比プラス0.1%)であると推測するのが妥当ではないでしょうか?

雇用統計の結果が為替変動に与える影響は?

仮に今回の雇用統計の速報値が3〜3.1%の範囲に収まったと仮定します。英国の雇用統計では失業率と失業保険申請件数を同時に公表しています。つまり、2018年1月の2.3%という数値と比較した場合、この1年間で失業率は0.7〜0.8%ほどの上昇をしていることになります。

これと同時に失業保険申請件数の部分にも注目してください。2018年1月には−0.72万件であったのに対して、2019年3月には2.83万件にまで大きく上昇していることが分かります。

では本題に戻りますが、今回の指標発表で先ほど仮定した数値で発表された場合、当然この1年間で統計値は悪化しており、また段階的に数値が悪化していることを考えてもポンドにとっては非常によろしくない結果であることは分かりますね?

それでもポンドに関連する通貨ペアへの影響は極めて限定的なものになるというのが私の考えです。あくまでこれは仮定の話であり、何度も申し上げているように速報値が3〜3.1%であった場合になります。それはなぜか?

ここまで呼んでいただけると既に答えは出ているのですが…。この1年間での発表数値の推移は前月比で横ばいもしくは0.1%の上昇を継続してきたと先ほど書きました。“だから、今回のこれまでの流れに沿って3月分の3%、もしくはそれよりも0.1%高い3.1%で落ち着くんじゃないの?”と市場は考えていると予想できます。つまり、状況は徐々に悪化しているものの、これらの情報については市場は既に織り込んでいると考えるのが自然です。これを一言で言うなら…

サプライズがない

ということになるわけです。株式市場においても同様のことが言えますが、相場に大きな変化が現れるのは市場が織り込んでいない情報が舞い込んできた時、つまりサプライズ要素がある時なわけなんですね。つまり、今回の雇用統計で相場に大きな影響があるとすれば、今の段階で予想できる3〜3.1%以外の数値が発表されることが必要条件になると考えられます。

仮に2.5%と発表された場合には失業率の大幅な改善により交換されるでしょうし、反対に3.5%と発表されることがあれば想像以上の悪化とみなされポンドは売られます。以前の記事もしくはTwitterでも発信しているように、為替はそのようなサプライズに対して正直な動き方をします。この点においても稼げるポイントが多くあるFXは取引しやすいのではないでしょうか?

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これまで雇用統計の結果が与えた影響は?

イギリスポンド/円の日足チャート

こちらのチャートは英ポンド/円の日足チャートであり、全体では半年分の推移を表示してあります。雇用統計は非常に大事な指標であるにも関わらず、正直言って雇用統計の発表が市場に与えた影響は極めて小さいと考えられます。失業率・失業保険申請件数からも分かるように、経済状態に関しては決して良いものとは言えないため、ポンド/円チャートも下落傾向にあります。

ちなみにこちらのチャートを見てもらう目的はテクニカル分析ではありません。テクニカル分析をする場合には他のオシレーター指標なども組み合わせてもっと詳細に分析していこうと思っていますので…。こちらのチャートでは、あくまで雇用統計数値は下げているけれども、市場コンセンサスの範囲内であったために、市場への影響がそれほど大きくなかったんだと見て理解してもらうためのものになります。

ポンド/円(GBP/JPY)のテクニカル分析

GBP/JPYの日足chart

こちらはポンド円の日足チャートになります。このチャートではさっくりとトレンドの方向性が理解できれば十分かと思います。2018年始めに天井を打った後に下落トレンドへ転落していますね。

投資には順張りと逆張りの2パターンがありますが、あくまで王道は順張りです。上昇トレンドの際には当然ロングポジション(買い)、下落トレンドの際にはショートポジション(売り)を考えるのが私の基本的な考え方になります。

以前パラボリックSARの記事で証明していますが、トレンドに沿ってトレードをすることの正当性は明確になりました。プロの投資家では逆張りを得意とする方も多くいますが、それは研ぎ澄まされた相場観を持っているからです。トレンドの変わり目は明確なサインが出ますが、投資経験か浅いトレーダーにとってそのようなポイントを見つけることは簡単ではありませんよね。大事なので言いますが、基本は順張りです。価格が上がっているものはもっと上がり、下がっているものはもっと下がると考えましょう。理由は、下げ相場の場合は基本的に売りが強く、上げ相場の場合には買いが優勢だからです。非常にシンプルですが、少し反発するとトレンドが変わったのかと考える方も多いようですが、投資でほとんどの人が勝てないのはこういうことです。

GBP/JPYの日足チャート

では、ここからテクニカル分析に入っていきます。Trading Viewにてあるテクニカル分析を目にしました。内容を見ると、「今は逆三尊を形成しているのではないか?」というものです。前回安値・前々回安値に注目してください。前回安値は前々回安値を大きく下回っており、今は逆三尊の右肩を形成しているのではないか、つまりこの後に上昇の大相場を迎えるのではないかという分析でした。

しかし、あくまで私個人の意見ですがこれは逆三尊ではないと考えています。理由は出来高推移です。三尊形成とは文字通り3つの山を形成するトレンド転換の明確なサインになりますが…山を形成するにつれて出来高は徐々に増加していかなくてはなりません。チャートに騙しは多いですが、これまで何度も触れてきたように出来高に騙しはありません。仮に前回安値をつけた段階の出来高が、前々回安値をつけた時の出来高を確かに上回っています。しかし、その後出来高は減少傾向にあり買いが薄くなっていることが確認できますね。

チャート上には赤いトレンドラインを2本引いてありますが、個人的な意見では失業率の発表で何らかのサプライズがなければこのままトレンドを継続することになり、1ポンド135円水準までの下落リスクが変わることはありません。

ただ、そうは行ってもシナリオは常に複数考えておく必要がありますのでトレンド転換のパターンについても解説していきたいと思います。ちなみに、トレンドが継続するパターンとしては①指標発表にてサプライズがない時・②失業率が市場予想以上に悪化した時になります。②については下落速度のリスクも増加し、赤い点線で示されたサポートライン水準を割り込む可能性もあるので特に注意が必要になります。

GBP/JPTのトレンド転換パターン

先ほど逆三尊の可能性の低さについては触れましたが、それでもトレンド転換が全く起こり得ないというわけではありません。仮に雇用統計発表値にプラス面でのサプライズが生じた場合にはトレンドが転換する可能せは十分に考えられます。チャート上に加えたラインは3色に分けています。赤線が逆三尊形成に関わるネックライン、黒線がトレンド転換後に最初に突き当たるボックス天井、そして青線はトレンド転換後の価格推移予測になります。

1年以上に渡りサプライズは起きてこなかったので正直今回もトレンド継続という見方が強いです。しかし、サプライズが起きた際のインパクトはかなり大きいものになるので、念のために以上説明した2パターンの価格推移を頭に入れておく必要があります。