【株価大暴落に一歩前進?】S&P500のわずかな下落から読み取れる最悪のシナリオとは

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【S&P500とは】意外と知らない人が多い米国最高のベンチマークについて

S&P500(Standard & Poor’s 500 Stock Index):S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスが算出しているアメリカの代表的な株価指数

今回は株式投資家であれば誰でもその値動きに注目している指数の1つである「S&P500」に関する記事を取り上げたいと思っています。しかし、「そもそもS&P500って何?」みたいな方がいると思いますので、まずはこのことについて説明していきたいと思います。

「専門用語自体は聞いたことがあるけれど…それがどのようなものか聞かれるとよく分からない」ということはしばしば起こり得ますが、投資で勝てている人で「そのものの仕組み」を理解していない人はおそらくいないと思います。概念を理解すれば投資で勝てるようになるわけではない(十分条件ではない)ですが…これを理解することは投資で勝つ上での必要最低条件であるということです。

S&P500はアメリカで上場(ニューヨーク証券取引所/NYSEマーケット/NASDAQ)している企業(米国企業に限定)の中から500社を選出し、それらの株価を基に算出している時価総額加重平均型株価指数ということになります。「時価総額加重平均…」と漢字ばかりが羅列していて一見難しそうにも見えるのですが…これは文字通り「時価総額に重きをおいている」ということです。

S&P指数については「S&P500」ばかりが脚光を浴びている印象がありますが…実はこの他にも「S&P100(S&P500の中からさらに100社に絞った超大型企業の株式指数)」「S&P400(中型企業400社から算出する株式指数)」「S&P600(小型企業600社から算出する株式指数)」「S&P1500(大型〜小型企業1500社から算出する株式指数)」が存在します。

「NYダウとS&P500の違い」を分かりやすく解説

NYダウは「株価の変動」に影響を受けやすく、S&P500は「時価総額の変化」に影響を受けやすい

国内株式のみを対象としている投資家や為替トレーダーでさえその動向を注目している代表格こそが「ダウ工業株30種(ダウ平均/NYダウ)」と「S&P500」になります。なんとなく値動きは監視しているけれどもそもそも2つの違いについてはよく分からない方も多いと思います。なかなか本題に移れませんが…ここではNYダウとS&P500の違いについて簡単にまとめたいと思います。

【NYダウ】
▪️米国を代表する優良企業30社を選出し「平均株価」を指数化
▪️値がさ株(株価の高い企業)の影響を受けやすい
▪️銘柄数が30と少ないため個別銘柄の値動きに影響を受けやすい
▪️単位:ドル/セント
【S&P500】
▪️米証券取引所に上場している代表的な500社を選出し「時価総額」を指数化
▪️米国株式市場の時価総額のうち約80%をカバー
▪️米国株のベンチマークを図るものとしては最良とされている
▪️単位:ポイント

箇条書き形式になってしまいましたが以上のような違いがあります。個人的なイメージにはなってしまいますが…「米国の株式指数=NYダウ」と最初に連想する人が多いと思いますが、ここまでの内容からも分かるように米国株式市場の全体像を把握するにはS&P500が広く活用されていることになりますしその方が合理的ですよね。

前置きが非常になってしまいましたが…ここから本題であるニュース記事の解説に移ります。今回取り上げるのは「【米国市況】S&P500種が小幅続落、米国債は上昇-原油8日続伸(Bloombergより)」というものになります。

S&P500下落は絶好の買い場か?それとも地獄の入り口に?

まず…本文は読まずにタイトルから見ていきましょう。この部分だけでも十分にどんな構成記事になっているかは分かりますが、毎度言うように捉え方は人それぞれです。「S&P500下落/米国債の上昇」という部分を見て「株式の押し目買い水準を探し出す人」や「トレンド転換に考えが及ぶ人」など様々かと。

これまでに僕の記事を読んでた方であれば、僕自身がどのような考えを持っているのかについて見当が付くのではないでしょうか?上に書いた2つの考え方があるとすれば僕は圧倒的に後者側の人間です。根拠は様々ありますが、その前に相場の転換期には大きなファンダメンタルズ要因が関わってきますよね。例えば…リーマンブラザーズの経営破綻や新型コロナウイルスの感染爆発などです。

今の金融市場を取り巻く環境をもう一度よく考えてみてください。コロナ禍でロビンフッドやウォールストリートベッツが台頭し、これらが控え目に言っても金融市場にバブルを引き起こしたのは一目瞭然です。実体に伴わない過度な投資行動やそこから来る恐怖心、そして適性水準に回帰する動きという3つの要素が噛み合った時にバブルと崩壊が起こりますよね。

バブル期には時に盲目になり目先の値動きしか見えていませんが…ここは1つ冷静になることで危うく資金を溶かす寸前で留まることが可能です。今はまさに過度な投資活動期であり、資金の少ない投資初心者が次々参入していることが大きな力となっています。しかし、ECBや米国からもちらほらと聞こえるようになっているように「高すぎる」というのが結論です。

ただ単に「S&P500が下落した」と言っても下落には数種類あります。上昇トレンドを形成していても上下動を伴いながらのトレンド形成となるので、数日間の下落が単なる調整であることもしばしばあります。しかし、中にはファンダメンタルズ要因が伴う本格的な転換期に差し掛かるものもあります。

なのでこの一言には…今後の投資結果を180度変えるほどの2つの選択肢が考えられるということになります。タイトルから読み取るにはここまでが限界のような気がするのでいよいよ本文を見ていきたいと思います。

【投資家心理】億トレーダーと負け組トレーダーの決定的な違いはこれ

1月のCPIは低調となったが、物価上昇圧力は今後数カ月に強まるとの懸念が続いている。米議会が大規模な追加経済対策法案を可決するとの見通しや、新型コロナウイルスのワクチン接種が進むにつれ個人消費が持ち直すとの見方が理由だ。

引用元:Bloomberg

「下落速度は上昇の3倍」と言われることがありますが…記事本文から引用した上の文章にその理由が顕著に現れているような気がします。振り返ってみると「コロナショックの入り口」でも「リーマンショック直前」でも同じようなことが起きているんです。

投資家心理を読み解くことは…投資を有利に進めることに役立ちます。上の文章を参考にして解説すると「決定していない好材料については信じて鵜呑みにする」し「決定していない悪材料については聞こえないフリをする(信じたくない)」というのが人間心理です。

米国議会が大規模な追加経済対策法案を可決する“かもしれないだけ”なのに、新型コロナウイルスのワクチン摂取が普及する“かもしれないだけ”なのに…なぜ勝てない投資家は大規模な経済対策が可決する“はずだ”と、コロナワクチンが普及して状況は“確実に良くなるはずだ”と考えてしまうのか。一言でまとめるとこれは「バブル崩壊シナリオの典型的な具体例」になり得るということです。

コロナショック直前にWHOは「コロナは大したことない」と、リーマンブラザーズ破綻直前には「リーマンブラザーズほどの企業は国が見捨てない」と信じて疑わなかった結果があれですよね。ここからは繰り返しになりますし、あくまで僕自身の私見になります。

【既に答えは出ている】金融バブル崩壊までに出来ることを考えろ

「金融市場の崩壊は目の前まで来てる」というのが個人的な意見です。理由は先ほども書いた通りですが…重要なことなので最後にもう一度まとめておきます。要素は複数挙げられますが「実体経済に伴っていない」「コロナウイルス変異種から世間が目を背けている」「次々と参入する少額投資初心者には目の前の値動きしか見えていない」…これがその例になります。

投資の基本原則は「安く買って高く売る」ことです。これ以外に利益を出す方法はありませんし、だからこそ水準感を大切にしなくてはならないですよね。ここまでを踏まえて…もう一度自分自身で「今の金融市場の水準感」を考えてみてください。

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