政策金利発表で豪ドル爆下げ!ついに終わるかリスクオン相場

こちらは「豪ドル、政策金利発表前にやや上昇(みんかぶFX)」という記事になります。コロナショック以降は株価指数や為替のリスクアセット(ユーロ・ポンド・豪ドルなど)の上昇相場が継続していましたよね。
1ヶ月ほど前には特にユーロ系通貨(ユロ円やユロドル)の上昇が著しく…これらに大きく踏まれていた方も多いのではないでしょうか。1ヶ月ほど前から現在にかけては主役が豪ドル(AUD)へと変わったと個人的には感じています。
後ほど豪ドル系通貨ペアのチャートも掲載して水準感を確認していこうと思いますが…豪ドル高がかなり進んでおりいつ調整相場が来ても不思議ではない状況になっていると思います。日本時間の12時半の政策金利発表以前には豪ドルが最も買われていましたが…政策金利発表後に上昇分を全戻しする下落を見せています。
政策金利の数値以外にも公表された事実があるのでそちらについても解説していきたいと思っていますが…まずは参考までに指標前後の通貨強弱チャートを掲載しておきます。
こちらが本日の通貨強弱チャートになります。一目瞭然ではありますが…豪ドルの動きだけ大変なことになっていますよね。テクニカル分析の観点からも上昇トレンドが継続していたのもありますが…上昇要因のメイン材料は「中国関連材料」と「政策金利発表への期待買い」と見られています。では、ここからは大きな下落要因となった政策金利発表とその他公表された事柄について1つずつ見ていきたいと思います。
RBAが債券購入に1000億豪ドル追加でオージー相場崩壊目前か

こちらは政策金利発表後に更新された記事「豪ドル軟調、量的緩和の延長決定などを受けて(みんかぶFX)」というものになります。下落の最も大きな要因として考えられるのは「発表された政策金利の数値そのもの」ではなく「量的緩和政策継続の発表」になります。
政策金利については…予想値が0.1%に対して結果も0.1%(コンセンサス:0.1%)となっています。市場予想通りに据え置きとなっているので、こちらが相場に影響を与えたとは考えにくいですよね。
問題となっている「量的緩和政策」についてですが…現在進行系の債券購入プラグラムのことを指しています。本来であれば4月中旬までを予定されていたのですが、4月中旬以降も継続して毎週50億豪ドルを購入する方針が発表されました。
単純な仕組みを解説すると…量的緩和政策により市場に流通する資金が増えることで通貨の価値が下落します。その結果が通貨安を引き起こすことになり、今回の場合は「量的緩和政策の継続」を受けた結果今後通貨安になるのではないかという不安から豪ドル安となったと考えるのが妥当です。
別の考え方をするのであれば、今回の量的緩和政策の内容は「追加で1000億豪ドルの債券購入」というものになります。債券と金利の関係を考えると…買われることで「債券価格が上昇」して「金利が下落」するということになり、これについても先ほどと同様に通貨安要因となります。
参考までに…債券価格と金利の関係についてまとめられているものを紹介しておくので、詳細が気になる方はこちらをご参照ください。

こちらの記事は「投資の時間」というサイトの記事になります。こちらのサイトでは「金融の基本」について解説されているものが多いという印象を受けるので、基本を固めたい方にとってはとても勉強になると思います。
豪ドル系通貨ペア3つの環境認識をしてみた編
最後に豪ドル系通貨ペアの短期〜中期トレンドに関する環境認識をしていきたいと思います。今回は豪ドル円(AUD/JPY)・オジドル(AUD/USD)・ポンドオージー(GBP/AUD)の3つを見ていきたいと思います。
まず1つ目は豪ドル円の4時間足チャートになります。コロナショック以降は一貫して上昇トレンドになっていますが、こちらの上昇チャネルは6月から現在に至るまでのものになっています。本来であれば上昇トレンドの初動から引くのがベストですが…より綺麗に引けるライン(多くのトレーダーに意識されている)を探すように心がけてください。
こちらのチャネルラインはとても綺麗に引くことができ、現在は上昇チャネルの天井付近で小さなレンジ相場を形成している状態になります。チャネルライン加減からサポートラインを引くと割れているのですが…まだ安値の切り下げが明確に行われていない(実体で割れていない)ので明確なトレンド転換については確認が出来ていない状態になります。
続いて2つ目にオジドルの4時間足チャートになります。こちらのチャネルラインはコロナショックで付けた大底から綺麗に引くことが出来ます。水準感に関しては…チャネルラインの天井というわけではないですが4時間足ベースでトリプルトップを完成させています(ネックラインの割り込みも確認)。
オジ円では明確な転換シグナルは確認できていませんでしたが、オジドルに関しては下落の初動である可能性も十分にありますよね。しかし、詳細分析をすると天井部分に小さな下落チャネルを引くことが出来ますが、いまだにこちらのサポートラインは割れていません。
より確実なトレンド転換を確認してからエントリーするのであれば、今はまだ様子見期間ということになります。本日はファンダ材料も出ているので、もしかしたらロンドン・NYタイムではこの水準を割るのではないかと期待しています。
最後に3つ目はポンドオージーの4時間足チャートになります。ポンドオージーと言えば…全為替通貨ペアの中で最も変動の激しいものになります。なので、その危険性もあって取引している方はそれほど多くはないかもしれないですね。
オジ円はチャネルラインの天井付近でのレンジ相場形成・オジドルはトリプルトップの完成とここまでは豪ドル高が顕著になっていましたが…ポンドオージーチャートを見ると4時間足ベースの下落チャネルを実体で上抜けしているのが確認出来ます。なので、やはりこちらを見ても豪ドル高が徐々に終わりに近づいていると考えることが出来るのではないでしょうか。
以上で3通貨ペアの環境認識をしましたが…先ほども忠告したようにこれはエントリーのための参考資料の1つであって、これがエントリーの根拠そのものになるわけではありません。そうは言っても…現在に至るまで継続した強烈な上昇相場には落ち着きが見える可能性が高まっているのは間違いなさそうですね。
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