コロナショック相場でも“誰でも絶対に勝てた”と言い切れる訳とは

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全て

「投資で勝てる人はわずか1%」は正しい

今回取り上げる記事は「激動の2020年、混乱に冷静だった投資家が勝利-楽観論に懸念の声も(Bloomberg)」というものです。2020年の金融市場を振り返るといくつか欠かせないキーワードが出てきますが…その中の代表的なものは「新型コロナウイルス」や「サーキットブレイカー」といったものになってくるのではないでしょうか?

昨日更新した記事では「新型コロナウイルスの変異種」について書いていますが、仮にこれから変異種が世界中で猛威を振るうのであれば…ということを考えると今回ピックアップした記事や昨日私が書いたブログ記事が、相場を振り返ったり今後のシナリオを想定するのに大いに役立つのではないかと考えています。参考までに昨日の記事についてはこちらからチェックしてみてください。

まずこちらのタイトルに書いている「混乱に冷静だった投資家が勝利」という部分については…かなり多くの人が2020年相場で強く実感したのではないでしょうか?2020年のスタートはリスクオン相場…つまり株価指数の高値更新やクロス円通貨の上昇などが目立っていました。

普段FXトレードをしているのでここでは為替の話に絞ると…ドル円相場はコロナショック直前に112円という高値をつけており、それまで数ヶ月間は108〜110円ほどのレンジ相場となっていました。久しぶりに高値を更新していたこともあり…ドル円の売買比率はロングポジションがショートポジションの割合を大きく上回っていたことはご存知だと思います。

しかし…2020年3月のコロナショックで一時101円台を付けたと思えば瞬く間に110円へと回復したのを覚えているでしょうか。為替相場が大きく動くタイミングはいくつか決まったものがありますが…その中の1つが「月曜日の窓開け」になります。“大きく動く”というよりは“多くの投資家が参加するからボラティリティが大きくなりやすい”と言った方が適切かもしれないですね。

新型コロナウイルスの深刻さが徐々に世間に広まるにつれて金融市場も少しずつではありましたがリスクオフへと向かっていたと記憶しています。株価指数・為替と実体経済の先行き不透明さが大きく乖離していたこともあり…その後の3週間ほどは“すごい”相場でした。

“すごい”というのは…先ほど紹介した月曜日の窓開け相場のことを指しています。それまでの傾向としては大きく窓を開けてもせいぜい数十pipsほどでしたが…コロナショック時の窓はドル円でも平均して100pipsほど開いていたと思います。つまり、土曜日の明け方にNY市場が閉まるタイミングでショートを入れるだけで月曜日には一瞬にして100pipsの利益を取れていたということです。

よく「投資で勝てる人は全体の1%」と言われていますが…実際にTwitterなどを見ると「意外と勝ってる人多いな」という印象を受けるのではないでしょうか。割合にするとちょうど半分のトレーダーは利益を出しているようにも見えます。しかし、コロナショックなど大きな要素が伴った荒れ相場となった際にその割合に変化が生じていると個人的には思っています。

確かに…1ヶ月という短いスパンで見ると勝っている人・負けている人の割合は半々なのかもしれないですが、5年・10年と長期で見たときにしっかりと利益を出している人・生き残っている人はほんの一握りのような気がするので「投資で勝てる人は全体の1%」というのは正しいのかもしれないですね。

「これから上がるか下がるか」を予想することには何の価値もない

記事を取り上げる前に…少しだけ自分の話を。先ほど「週末にクロス円ショートを仕込んでいれば月曜日の寄り付きで100pipsの利益を出せていた」と書きましたが…実は僕はその時に一度もショートポジションを持つことが出来ませんでした。

というのも僕は「上げたものは下げるはず/下げたものは上げるはず」という風に為替相場を観る上ではサイクルを最重要視しているからです。つまり…週末にショートポジションを持っていなかったのは“週末の段階では上げても下げてもなかったから”であり、むしろ週明けに大きく下窓を開けたらデイトレードでロングポジションを持つようにしていました。「上げたものは下げるはず/下げたものは上げるはず」と書くことで「FXは簡単だ」と誤解を招いてしまうかもしれないので少し訂正しておきます。

僕の場合は…自分なりの基準がしっかりとあり“確実に勝てる場面”でのみエントリーをしています。この場で具体的な手法の紹介はしませんが、強いて言うのであれば”エントリーした時には決済ポイントが見えている(実際にエントリーと同時に指値注文を入れています)”んです。

なので…仮にこれからFXを始めようと考えている方が今この記事を読んでいるのであれば、ただ単に為替は上げたら下げるというだけではないので鵜呑みにしないでください。ついでにもう1つ重要なことを説明しようと思います。

“もう1つの重要なこと”というのは“コロナショック時の週末にショートを入れなかったもう1つの理由について”です。結論を言うと「分からなかった」からです。確かに確率論で言えばリスクオフで下げる可能性は極めて高かったと言えます。よく「この後上がる/下がる」について分析予想を立てる方がいますが…僕個人的にあの予想には何の価値もないと考えています。

どんなに分析をしたところで上昇/下落の可能性はどちらも50%であり…相場が動き出せば自ずと答え合わせになります。つまり…重要なのは上がる/下がるを予想するのではなく、あらかじめ複数のシナリオを組み立てておくこと。実際の動き出しと自分の立てたシナリオの中に合致するものがあれば、後出しジャンケンのようなイメージで手を打てば良いんです。若干話は逸れてしまいましたが…ここから本題である記事の中身を見ていきたいと思います。

コロナショックを生き抜いた投資家は“鋼のメンタル”の持ち主

米株式市場はウォール街の歴史で変動が最大級となった2020年を終えた。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で米株は3月に急落したが、その後思いもよらない回復を遂げた。

 S&P500種の年初来の上昇率は16%超。祝日で取引日が少なかった今週は1.4%高で、株価は上向きで越年した。

 投資を続けるには鋼のような頑健な精神が必要だったが、そうした投資家は十分に報われた。米株は過去最高値を更新し、社債利回りは最低水準に低下。ビットコインから新規株式公開(IPO)まで至る所で投機マニアが現れた。

引用元:Bloomberg

こちらは記事本文を一部引用したものになりますが…正直言って今回この内容についてはどうでも良いので詳しく解説しません。それよりもコロナ相場において“1%の勝ち組投資家”に入るために必要だったことを解説します。というよりも、これから感染爆発を引き起こすコロナウイルス変異種により類似した相場が来るかもしれないので予習にもなるかもしれません。

これについては「株式相場」と「為替相場」の両者についてそれぞれ解説していきたいと思います。その前に先日更新した「コロナウイルス変異種」について書いた記事をまだ読んでいない方はこちらにもぜひ目を通してみてください。記事はこちらから。

【株式市場大暴落は関係ない】お宝銘柄は常に存在している

僕は普段為替トレードのみをしており、株式の個別銘柄については詳しくありません。そのため具体的な銘柄を挙げての解説ではなく、あくまで考え方を解説します。

個人的に考える株式市場の特徴を一言で表現すると…「本当の意味での総崩れはあり得ない」ということです。”本当の意味での”と付け加えた理由は、お宝銘柄であっても市場全体の下げに連動して下落する場面があるからです。“総崩れはあり得ない”というのは“株式市場はいかなる場合でも大きな需要を持つ銘柄が存在する”ということを意味します。

例えば今回のコロナ禍を振り返ってみても…「オンライン◯◯」「マスク需要」「Uber」「任天堂Switch」などなど極めて高い需要を得たものがあります。しかし、当然ながらこれらはコロナによる打撃へ対処するものとして生まれたものではないですよね。このような状況下に陥って初めて発生した需要です。

で、このようなお宝をどのように発見していくべきかについて。コロナショック時には、株価であれば連日大暴落で混乱していました。当然、この段階においてはどのような社会になっていくのか、あるいはどのような需要が生まれるかについては検討もつかないです。しかし、これから需要が生まれる銘柄もそれらに埋もれてしまっているんです。

株式のお宝銘柄を発見するには「問題発生時の最悪のシナリオを考えて複数の将来的需要予想を立てること」「この予想の答え合わせとして世の中が追随していく」という流れが必然的です。まとめると「これから株価が上がる/下がる」を考えるのではなく「この状況下で上がる銘柄(必ず存在する)を探す」ことが重要になってくるのではないかと思います。

【気付けば大富豪】コロナショック前後で起きた“ある異変”とは?

どれくらいのトレーダーが気付いたでしょうか。「2020年初め〜コロナショック」までと「コロナショック〜現在」までの相場を比較すると決定的な変化が生じているのですが…とはいえ既にコロナショックから1年経過しているので気付いている人は意外と多いかもしれないですね。

結論から書くと「米ドルの立ち位置」が180度逆転しました…と僕は考えています。一昔前までは「有事のドル買い」と言われていたように「米ドル=安全資産」という位置づけだったみたいですね。しかし、僕がFXトレードを始めた数年前には「安全資産=日本円とスイスフラン」へと変化しており「米ドル=比較的リスク資産(リスクオン相場で買われる・株高ドル高)」となっていました。

つまり、以上の内容をまとめると「日本円・スイスフラン」と「その他通貨(ドル・ユーロ・ポンドなど)」と分類することが出来て、相場に対する見方としては「リスクオン=円安・フラン安・その他通貨高」「リスクオフ=円高・フラン高・その他通貨安」となります。

実際にコロナショック以前のチャートを見てもらうと一目瞭然ではありますが…ドル円とクロス円通貨のチャートの相関性が非常に強いことが分かります。しかし、コロナショック直後にはどのような動きが見られたでしょうか?また、その値動きはどのような背景があったからでしょうか?

株・為替ともにリスクオフ相場で連日大暴落し、ドル円やクロス円通貨も連動する形で大暴落しています。しかし…その後はドル円だけが一度V字回復しており、その他のクロス円通貨はしばらく安値圏をウロウロしていたんですよね。この背景としては「世界的なドル不足」があり、というのも米ドルは今や世界の基軸通貨となっており需要も桁外れ…市場の大暴落により安全資産である日本円需要が急速に高まりました。値動きを見れば一目瞭然ですが…この時ドルも大量に売られていたんですよね。

そして…散々売られまくった挙句に直面した壁が「深刻なドル不足」であり、この時世界は「やっぱり米ドルは必要だわ」と気づかされる訳なんですね。つまり、このような窮地で本当に必要とされたのは日本円ではなく米ドル。そして…その後ドル円とクロス円通貨・株価チャートにはまるで相関性がなく…通貨の分類も「円・フラン対その他」であったのが「ドル・円・フラン対その他」へと変化したと個人的には感じたんです。

話を今現在の相場まで戻しますが…ドル円は現在104円前後となっていますよね。そして、ここからコロナウイルスの変異種が本格拡大するリスクも囁かれ始めました。一度あのような大相場を経験している私たちからすると嫌でも連想してしまいますよね、しかしあの時の経験から「どのポイントを見れば良いのか」は1年前の相場から完璧に学べています。

さいごに

今回はあるニュース記事を取り上げたので…そこから派生してこのような内容になっています。実際にコロナショックから何を学べて今後同じような相場になった場合に何を見れば良いのか、については別の記事で分析記事も出せればと思っています。

最後になりますが…普段このブログではニュースの解説をしているので「気になっているニュース」「解説してほしい記事」などがありましたらコメントにていただければと思います。では今回はこの辺で終わりにしたいと思います。

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