3月鉱工業生産指数発表直前!市場コンセンサスと今後への影響は?

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鉱工業生産指数とは

本日4月16日は鉱工業生産指数(米国)の発表があるので一応解説をしていきたいと思います。トレードをする上で絶対に押さえておかなければならないものではありませんが、今後の景気動向を知るためのツールの1つとして理解しておいて損はありません。

まず、鉱工業生産指数とは…。

米連邦準備制度理事会 (FRB) が発表する鉱工業生産とは、鉱工業部門の生産動向を指数化したものです。鉱工業生産部門での企業活動状況を知ることができるので、その国の経済状況がわかります。数値の上昇は景気向上と判断されドルは買われやすくなります。

引用元:Yahoo!ファイナンス

この指標を把握しておくメリットは「米国の製造業の生産活動の状況・設備投資の状況を反映しているために今後の景気水準を図る上で役に立つこと」で、デメリットは「鉱工業生産が経済全体に占める割合が比較的小さいため、この指標発表は為替変動に大きな影響力を持っているとは考えにくいこと」です。先ほども書いたように、あくまで景気水準を考えるための材料の1つとしてお考えください。

これまでの鉱工業生産指数値と3月発表予想

こちらの画像はYahoo!ファイナンス(https://info.finance.yahoo.co.jp/fx/marketcalendar/detail/9391)より引用しています。

前回(2月)の速報値は0.1%で、3月の市場コンセンサスは0.2%となっています。鉱工業生産指数はGDPと非常に強い相関性が見られますが、四半期に一度発表されるGDPに比べ毎月発表される鉱工業生産指数は景気動向の影響を強く受け、コンセンサスとの乖離もしばしば大きくなってしまう特徴があります。もちろん、鉱工業生産指数値が大きくなればなるほど景気が好感されドルが買われる傾向にあります(円安ドル高)。

以上が、米国鉱工業生産指数の概要・特徴になります。鉱工業指数は割とリアルタイムで景気感を反映している指標でありそう言った意味で景気水準を図る材料としては非常に役立ちます。しかし、チャートへの直接的な影響力はそれほど大きくはありません。実際にトレードで稼ぐとなると、大事になってくるのは指標への理解が全てではありませんね。本日、こちらの指標が発表されますが、それほど大きな影響が考えられません。では、短期的に米ドル/円がどのように推移していくのかをテクニカル分析で見ていきましょう。

米ドル/円のテクニカル分析(短期〜長期)

今回は米ドル/円のテクニカル分析をするにあたり5枚のチャートを掲載いたしました。上から5分足・10分足・30分足・1時間足・日足チャートになります。これらをまず始めにぼんやりと見渡すと違和感があるかもしれません。その理由は5分足・10分足・30分足チャートは下落トレンドであるのに対して、1時間足・日足チャートではローソク足が移動平均線の上に出ており上向きなのではないかと思うからです

結局トレンドはどっちなの?

という話になりますが…。結論から申し上げると、短期的には今後円高方向に動くのではないかと思います。つまり、米ドル/円は下落するのではないかという個人的な予想です。あくまでファンダメンタルズ要因を一切無視したテクニカル分析をした場合です。

これまでに無数のチャートを分析しましたが、基本的には短いローソク足のチャート(今回の場合は5分足チャート)から動き出す傾向があります。つまり、日足チャートのような長めのスパンでトレンドを見た場合はなんとなく上向きになっていますが、実は足元では徐々に下げトレンドが始まっているということです。今下落トレンドの影響は30分足チャートまで出てきていますが、次にチャートが移動平均線を割り込むのは1時間足チャートになるのではないかということです。1時間足チャートを見ると、チャートは移動平均線に向けて下落している最中になりますね。何度かは反発を繰り返しますが、何度目かのチャレンジでラインを割り込む可能性が大きいのではないかと考えています。

現在、米ドル/円は111.9円と112円を目前にしていますが、個人的にテクニカル分析をした結果では112円の突破よりも111円の割り込みが濃厚だという判断をしています。日足チャートを見ても、チャートは中期的なスパンでレジスタンスラインを突破できないでいます。もうそろそろ天井を打ち反転下落をするものを思われますが、下落開始後に中期的なサポートラインの水準に到達するまでの間に1時間足チャートによる移動平均線の割り込みも発生しそうですね。実際に映像で解説できていないので、もしかしたらイメージするのが難しいかもしれないですが、移動平均線を割り込むとその後にはレジスタンスラインとして意識されてきます。それと同時に日足チャートでも右肩下がりのトレンドラインに沿った動きが想定されるので、ますます円高方向に動くことが予想されます。

昨日のNY連銀製造業指数は市場のコンセンサスを3ポイントほど上回る数値が出ましたが、市場への影響はほとんど見られませんでした。こちらの指数は方向性を確認するものとしては参考になりますが、コンセンサスを上回ったからと言って景気水準の高さを示せるほどのものではありません。今後、第3木曜日にはフィラデルフィア連銀製造業景気指数、来月の第一営業日にはISM製造業景気指数が発表されますがこれらの方を重点的に見ておいてください。今回のNY連銀製造業物価指数が比較的良好な結果であったことを受け、景気に対して好感的であるこの市場です。この後に出る2つの速報値が、万が一この数値とはかけ離れるものであった場合、その時こそ市場が大きく反応する時だと思います。

先ほどのテクニカル分析では、今後中期的に円高ドル安方向に動くのではないかと書きました。このトレンドを転換させるためには何かしらのきっかけが必要になります。今回のNY連銀製造業物価指数の結果はむしろドル高方向に動くはずのものでした。ただ、先ほども触れたようにこちらの指数はあくまで方向性を考えるための材料に過ぎず、トレンドを変えるだけの力を持っていませんでした。ですので、今のトレンドを転換するとすればフィラデルフィア連銀製造業物価指数・ISM製造業物価指数において景気好感を市場に持たせることが重要になります。

これら2つだけではなく、他にも雇用統計などトレンド転換のきっかけとして十分な指標はあるのでその都度お知らせをしていきたいと思います。

以上。

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