今、株式投資をしている投資家は痛い目に遭う?

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ゴールドマン・サックス・グループによると、今年の米国株ファンドからの資金流出は、現金および債券への流入との比較で2008年以来の大きさだった。ただ、それでも現金比率は「歴史的低水準」に近いと、デービッド・コスティン氏らゴールドマンのストラテジストは指摘。現在の現金配分比率は12%と、過去30年の5パーセンタイルに当たるという。ストラテジストらは25日のリポートで「高い不確実性、リセッション(景気後退)に対する投資家の懸念、もともと低かった現金比率」のため、2020年に株式配分が大幅に増加する可能性は抑制されそうだと記した。ゴールドマンがまとめたデータによると、米国株ファンドからは今年これまでに1000億ドル(約10兆9000億円)が流出し、過去15年で2番目のペース。一方、債券ファンドには3530億ドルが流入し、現金は4360億ドル増えているという。来年についてゴールドマンは、米株買いの主役は今年と同様に企業だとみている。個人と外国人投資家も買い越し、年金基金は株式への配分を減らし続けると予想した。

引用元:https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-10-29/Q031326JIJUO01?srnd=cojp-v2

今回はBloomberg(ブルームバーグ)より、「米国株から現金・債券へのシフト、2008年以来の規模-ゴールドマン」という記事を引用してすぐに使える話題を考えていきたいと思います。こちらの記事を読んでみるとまず一文目に“米国株ファンドからの資金流出は、現金及び債券への流入との比較で2008年以来の大きさだった”とあります

このような投資ファンド・機関投資家に限らず、個人投資家の皆様にとっても株式投資をする目的とは何でしょうか?このことについて考えてみると今の相場状況や、機関投資家が考える今後の相場動向について見えてくるのではないかと思います

当たり前のことですが、株式投資をする目的とは「資産形成」が一番になってくると思います。万が一、「お金は全くいらない」と考えている投資家の方がいれば悩ましい問題であり、というのもそのような方は銀行にお金を預けていれば良いということになりますよね

そこで、投資ファンドが資金をリスク資産である株式から、比較的安全性の高い債券や現金に資金を移しているということについて考えていきたいと思います。「株式よりも債券・現金の方がリターンが大きいから?」と思われる方も中にはいるのかもしれないですが、結論から言うとそれは正しくありません。おそらくではありますが、今後の相場を考えた際に想定しうるリターンと、そのために取らなくてはならないリスクのバランスがあまりにも悪いからです。つまり、「リスクバランス」という側面から物事を考えてみると、株式よりも債券への投資・現金保有をする方が合理的であると考えられているということになります

つまり、「今の株式市場は投資をしてもリスクに見合うようなリターンは得られない相場」であると考えられているということでしょうか?この記事では日経平均株価の分析を最後に行い、今後の相場動向についても考えていきたいと思いますが、1つ気になるニュースがあるので紹介していきたいと思います

日経平均株価が一時23000円台に回復!

   

29日午前の東京株式市場は、米中貿易摩擦が和らぐとの期待感から買い注文が広がり、日経平均株価(225種)は続伸した。上げ幅は一時100円を超えて節目の2万3000円台を回復し、約1年ぶりの高水準に達した。ただ最近の一本調子の株高を受け、市場の過熱を警戒して利益を確定する売り注文を出す動きもみられた。午前終値は前日終値比107円86銭高の2万2975円13銭。東証株価指数(TOPIX)は14.48ポイント高の1662.91。トランプ米大統領が米中貿易協議は進展しているとの見方を示し、両国の対立緩和が期待された。

引用元:https://this.kiji.is/561743140929782881

これまでにも私の記事を読んできてくれた方にとっては想定外の相場かもしれないですね。今は景気後退局面に差し掛かり、日経平均株価やNYダウのチャートを分析すると三尊形成をしていました。これだけ株価が中長期的な天井を打っている要素がピックアップされるのにも関わらず、なぜこのタイミングで23000円に復帰したのかと。実際問題、株価は上昇していますし一年ぶりの高水準ということで個人投資家の中には、この状況を“ラッキー”だと捉えている方が一定数いるかもしれないですね。しかし、1年前から私自身の考え方は変化しておらず、いつ株価が崩壊しても不思議ではありません

ゴールドマン・サックスグループが発表したように、投資ファンドはリスク性資産から資金を流出させており、今後については不透明感を強めています。ファンダメンタルズの側面から見ても、テクニカルの側面から考えて見ても、今の株式市場は異常なまでの割高水準であると考えるのが妥当かと思います。もちろん、市場全体が落ち込むからといって、市場内の資金が全て流出する可能性は考えられないので“どこか”に資金が集中することが予想されます。つまり、今後株式市場で利益を上げようと考えるのであれば、「銘柄選定」がより重要になってくることは言うまでもありませんね。では、最後に日経平均株価のテクニカル分析を行なって今回の記事を締めたいと思います

日経平均株価が上がっているのは今だけ?既にチャート上には大暴落の根拠が現れている?

Trading View

こちらは日経平均株価の週足チャートになりますが、チャート上に表示してあるテクニカル指標は2本の移動平均線(トレンド系)とRSI(オシレーター系)になります。その他にはオレンジ色の水平線が1本と、チャート・RSI上に引いてある黄緑色のラインが2本になりますが、今後の相場を考える上で非常に重要なものであり、それをこれから簡単に解説していきたいと思います

改めて日経平均株価を分析してみると、やはり中長期チャートは極めて天井に近いという考えに至りました。それどころか、既にトレンド転換を決定づけるポイントも見つかっているので、本日のように高値水準に達したことをポジティブに捉えないことをオススメします

まずは分かりやすいものから解説していきたいと思うので、初めに2本の黄緑色のラインに注目してみてください。これはチャートとRSIにそれぞれ引かれているものなので、これまでテクニカル分析を勉強してきた人にとっては分かりやすいものかもしれないですね。チャートの高値は切り上げられているのに対して、RSIの高値は切り下げられており、これは「弱気のダイバージェンス」と呼ばれる現象になり相場の転換を示唆するサインになります

オシレーターの逆行現象のことをダイバージェンスと呼びます。ローソク足の高値が切り上がっている上昇トレンドなのに、オシレーターの高値は切り下がっているケースが該当します。またローソク足の安値が切り下がっているのに、オシレーターの安値が切り上がっている場合もダイバージェンスです。 株価等が下落局面にある場合に生じるものを「強気のダイバージェンス」といい、反対に上昇局面において生じるものを「弱気のダイバージェンス」といいます。

引用元:https://kabu.com/glossary/1206089_3151.html

続いてチャート上に引かれたオレンジ色の水平線に着目してみてください。チャートは中長期的には上昇トレンド、短期的には上下動の波を打ちながら推移していることが確認とれます。つまり、チャートを細かく分析した場合に複数の高値・安値が確認できるということになります。その中でも特に重要視されるのがオレンジ色のラインになっていたわけです。チャートはこれまで上昇トレンドを築いてきたものの、一度だけ実体がこのラインを割り込んでいることが分かりますが、これが上昇トレンドの終わりを示唆しているんです

この根拠となるのが「ダウ理論」になります。ダウ理論の詳細については次の記事で解説していきたいと思いますが、その理論に基づくとオレンジ色のラインは押し安値水準と呼ばれるものであり、そのラインを割り込んだ際にトレンド転換を意識する投資家が増えてくるというものです。一度はそのラインを割り込んだものの、今は再び上昇に転じていますがそれは上昇トレンド最後の上げだと考えるべきであり投資家が中長期トレンドで強気姿勢を見せていることではありません

テクニカル分析をする際には、個人投資家にとって“どの指標を使うのが効果的か”が重要だと思い込んでいる人もいますが、人によってその使いやすさは様々です。それとは対照的に、ダウ理論はすべてのテクニカル投資家が意識しなくてはならない、何よりトレンドの方向性を見きわめる上では絶対に欠かすことの出来ないものになるので、それについては次の記事をしっかり読んでいただけると幸いです

   

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