景気後退は想像以上の速さで進む?きっかけとなった米中貿易摩擦の悪影響と中国の低迷について。

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GDP世界2位・中国の成長がついに止まる!?米中問題が席経済に与える深刻な問題と現状について

参照:https://lets-gold.net/ipn/chart_gallery/chart_china_pmi.php

中国の製造業活動を示す指標は8月に悪化した。9月1日から米国の対中追加関税が発動されるのを控え、中国国内の景気の弱さを裏付ける数字となった。国家統計局が31日発表した8月の製造業購買担当者指数(PMI)は49.5と、7月の49.7から低下。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の49.6を下回った。一方、非製造業PMIは53.8と、7月の53.7から上昇。活動拡大・縮小の節目である50を上回った。製造業PMIの新規輸出受注指数は47.2に改善したが、引き続き50を下回った。貿易摩擦が長引く中、中国政府が追加の景気対策を打ち出す必要性を示した。

引用元:https://www.bloomberg.co.jp

最近の米中貿易摩擦・世界景気後退懸念のどちらにも関係がある重要指標の発表があったのでそれについて書いていこうと思います。ブルームバーグよりニュース記事の一部を引用していますが、今回取り上げる指標は中国の8月製造業購買担当者指数(以下:PMI)になりますが、これが株価チャート・為替チャートに瞬時に織り込まれてトレードに大きな影響を及ぼすという意味で重要なのではありません。あくまでPMIは今現在の景気水準を把握するためのものであり、これまでの発表と比較して製造業者が感じている景気水準を反映しているものになります

経済指標の中には重要なものからそうでないものまで幅広くありますが、今回取り上げているPMIに関しては景気水準を図るという意味で非常に重要なものとなっているので(特に今は米中間の問題もあるので尚更)、まず初めにこの指標がどのようなものであるのかについて簡単に説明していきたいと思います

   

「PMI」とは「Purchasing Manager’s Index」の略であり「購買担当者指数」と呼ばれているものになります。これは当然中国国内のものに限定されず、各国の景気水準を図るための重要指標であると考えられており、メジャーなもので言うとISM製造業景気指数(米国)やISM日製造業景気指数(米国)、ユーロ圏総合PMI(ユーロ)などが挙げられます。こちらの指数の特徴としては、その国の企業の購買担当者(実際に原料などを調達する者)に対して調査を行うものであるため、景気水準をより正確に反映することが出来ると考えられています

PMIの発表は数値を用いられますが、基本的な見方としては景況感の分岐点を“50”と考え、50以上であると景気は上向き・50以下であると景気は下向きであると判断されます。購買担当者への調査ということなので、数値が50以上の時には景気を楽観視している担当者が多いことを示しています。ちなみに今回の8月PMIの速報値は49.5(前月比:-0.2)となっており、米中貿易摩擦の影響も少なからずあり景気の先行きは下り坂になってきているのではないかと推測することが出来ます

PMIが悪化するのは5月以来、3カ月ぶり。個別の項目をみると、生産は前月より0.2ポイント低い51.9となり、2カ月ぶりに悪化した。新規受注は同0.1ポイント低い49.7となり、4カ月連続で節目の50を割った。雇用も同0.2ポイント低い46.9に悪化した。国務院発展研究センターの張立群研究員は「需要不足が経済を下押ししている。内需を拡大し、できるだけ早く下押し圧力を和らげるべきだ」と語った。米国との貿易戦争が足を引っぱる。輸出に限った新規受注は前月比0.3ポイント高い47.2だった。小幅に改善したものの、昨年6月から15カ月連続で節目の50を下回った。輸入は同0.7ポイント低い46.7だった。昨年7月から50を下回っている。米国は19年5月、2千億ドル(約21兆円)分の中国製品への追加関税を10%から25%に上げた。9月1日からは約1100億ドル分に15%の追加関税をかける予定だ。輸出が減ったり、設備投資が先送りされたりと中国経済への影響が広がる。

引用元:https://r.nikkei.com/article/DGXMZO49255110R30C19A8EAF000?s=2

米中貿易摩擦に関しては多少認識が甘い方もいると思われますが、ここで簡単に説明しておきますね。米国が中国製品に対する関税をかけた例を取り上げると、課された関税を支払うのは中国側ではなく中国から製品を輸入する業者になります。結果的に、その業者の経営を圧迫することになり必然的に中国からの輸入は減少します。また、関税分を上乗せして輸入しているため、実際に販売する時にはさらに高額な金額となってしまいます。米国が中国製品に対する関税を課すことの目的は、自国産業を安い海外製品から守るためだと言われていますが、実際にはこの初期段階から景気後退懸念が発生していたということになりますね

中国にとっては関税を課されることで、上に取り上げたフローに従い輸出量は減少します。その結果、PMIは低下し景気後退懸念がさらに具現化されることになり、またその結果を受け企業活動も控えめになっていきます。なので、今回の関税の掛け合いというのは両国にとってメリットを生み出さないばかりが、景気後退を推し進める結果となっただけなのではないかと個人的には考えています

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