米中首脳会談再開が相場を好転されるというのは幻想?考えなくてはならないのはその次の◯◯

今回は複数の記事を取り上げた上で、あらゆる角度から来週の国内株式市場の展望を考察していきたいと思います。この記事を書き始めたのは9月1日14時頃で、この時間の少し前にYahoo!ニュース速報にて“トランプ政権による対中制裁第4弾”が一部発動されたというニュースが飛び込んできました。これについてはあらかじめ明言されていたため、市場は織り込んでいるはずですがこれが与える影響がどのような形で現れるかについては不透明感が漂っているというのが現状です。今回の対中関税については“一部”という表現がなされていますが、残りの部分についても12月15日に発動されることが発表されています。それまで4ヶ月弱が残されていることに加え、関税率についても今後変更になる可能性、そして中国から米国に対する報復関税についても今後大きな変化をする可能性もあるので総合的に見て“不透明感”は抜けません。では、ここから本題に戻り来週以降の国内株式市場について考えていきたいと思います

来週の日経平均は、積極的な買い材料には乏しいものの、21000円台回復に向けてリバウンドが続くとの期待が膨らんでいる。中国商務省が9月上旬に閣僚級協議を開催する方向で米国と調整中と報じられるなか、両国の通商交渉団が対立解消に向けて「異なるレベル」での協議を行う予定と語るなど、一歩前進したとの印象が市場に芽生え始めている。予測できないトランプ氏の発言にはなおリスクが付きまとうが、米中貿易協議の再開が具体化することは為替のドル高・円安を促す材料ともなり、外部環境は好転の兆しを見せている。実際、前週の日経平均は下落したものの、直近の8月6日安値20110.76円割れを回避し、週後半にかけて下値を切り上げる流れを形成している。一方、米連邦公開市場委員会(FOMC)の9月17-18日開催を控え、米連邦準備理事会(FRB)の利下げペースを巡る不透明感がNYダウの上値の重しとなっている。そのため、6日に発表される米8月雇用統計に対する関心は高く、週後半にかけては手控え要因のイベントとして意識されそうだ。

引用元:https://news.finance.yahoo.co.jp/detail/20190831-00934015-fisf-market

来週の相場で注目すべきポイントが3点紹介されており、それらは「日経平均構成銘柄の入替発表」「各国GDP発表」「米雇用統計」となっています。これまで株式市場に投資をしてきた方なら既にお気づきかとも思いますが、1つ目の「日経平均構成銘柄の入替発表」については相場に与える影響はむしろ小さい(インパクトに欠ける)傾向にある気がします。今現在、株式市場・為替市場を大きく動かす要因となっているのは「米中貿易摩擦」「景気後退懸念」の2つではないでしょうか?

それを考えると、日経平均構成銘柄が変わったところで“だからどうした?”程度の影響した与えるイメージが湧きません。それに対して「各国GDP発表」「米雇用統計」については景気後退懸念がさらに表面化するか否かの問題に発展する可能性も非常に大きく、株式市場・為替市場それぞれに与える影響は絶大です。既に景気後退については目に見える形で進んでいる(米国の長短金利逆転など)ので、雇用統計の発表にはサプライズ感が欠ける可能性がありますが、それでもそのことが中長期的に相場へ与える影響の大きさは予想を超えるものとなりそうですね

来週の日経平均株価の予想レンジは20100円〜20900円の間だとされていますが、そもそも今取り上げられている諸問題については一週間や二週間で解決できるようなものではなく、もっと長いスパンでの株価変動について考える必要性があります。中長期的な株価変動予想については先ほどの記事にてテクニカル分析をしているのでそちらをご参照ください

ちなみに、上のニュース記事にて“ん?”と思った点を1つ紹介しますね。それは“米中貿易協議の再開がドル高・円安を促し、外部環境が好転の兆しを見せている”という部分になります。これまでのトランプ大統領の傾向を思い出してください。確かに首脳会談では、ほとんどの場合何かしらの成果を上げてきました(大抵が一定の譲歩)し、この部分だけを考えると外部環境は良くなりそうな雰囲気もありますね。しかし、トランプ大統領が会談後しばらくして再び2国間に亀裂を入れるような発言をしていることが多々あります。つまり、今後米中首脳会談が行われることで一定の成果・譲歩が見られる可能性が高いですが、個人的にはこれもトランプ大統領の想定内、投資家としてはその次の動き(ムチ)に対する策を考えておかなければならないということになります

   

今の相場で株を翌日に持ち越すのは終わりの始まり?

トランプ米大統領が中国への対抗措置を発表し、円相場も一時1ドル=104円台まで円高が進行したことから下げ幅を広げる展開となった。主要7カ国(G7)会議の場で、米中交渉再開に前向きな姿勢をトランプ米大統領が示したことで、為替も円安方向に振れた、27日の日経平均は反発。ドイツの4-6月期GDPがマイナス成長となり、世界経済減速への懸念が再燃した27日のNYダウは、米長期金利の低下も加わって反落した。しかし、28日の日経平均は小幅続伸した。

引用元:https://news.finance.yahoo.co.jp/detail/20190831-00934013-fisf-market

こちらの記事のタイトルは「国内株式市場見通し:9月相場は堅調スタートに期待」となっていますが…個人的には「堅調なスタートは考えにくい」というのが正直な感想です。ではなぜか、米国株式市場は9月1日には休場しており、理由は祝日だからです。しかしながら、対中関税措置は予定通り発動し、その影響は全て連休明けの相場にのしかかることになるのは確実ですね。そうなってくると堅調どころか直近では例を見ない荒れ相場になる可能性だって少なくないと考えるのが自然ではないでしょうか?

9月の第1月曜日はレーバーデーで休日です。この3連休は夏休み期間の終わりを意味します。アメリカ人はこの3連休が終わると「さあ、仕事するぞ!」という気持ちになります。アメリカの学校は9月に新年度が始まる関係で、ちょうど日本の学生が4月に感じるのと同じフレッシュな気持ちで勉強や仕事に臨むというわけです。ウォール街でもレーバーデー明けは新規株式公開(IPO)や公募増資などたくさんのディールが一斉に動き出します。それはエキサイティングな反面、需給が崩れるリスクもあります。

引用元:https://media.monex.co.jp/articles/-/12270

日経平均株価の1日チャート(5分足や15分足)を見てみるとある傾向が表れているのですが、15時の引け直前には出来高が1日の中で最も集中しています。その理由は非常にシンプルで「株を翌日に持ち越したくないから」であり、リスク管理がしっかり出来ていれば当然この考えに行き着くはずです。というのも、国内株式市場は9時〜15時であり引けてしまった後は基本的に株式の売買をすることが出来ません。もし、その夜に米国でビッグニュースが流れたら?トランプ大統領が夜中にとんでもないツイートをしたら?、その影響というのはいつ現れるでしょうか。答えは当然翌日の株式市場です。つまり、今回米国は3連休となっており、この3日間の影響は全て翌営業日に降りかかることになります。なので、本日米国からの追加関税発動・中国からの報復関税が発生したことによりその影響は明日以降の株式市場に現れることになります

とはいえ、じゃあ持ち越してしまったから終わりか?と言われればそんなこともありません。先ほどの記事にて日経平均株価の推移予想についてチャート分析をしていますし、まだお読みでない方についてはそちらからご確認ください。中長期チャートを分析すると下落トレンドの入り口にいる可能性は高く、また今の相場では株式を持ち越すこと以上のリスクはないと思えれば必然的に短期取引に移行する投資家も増えるだろうし、それが短期的なボラティリティ回復に繋がることで結果的に違う出口が見えてくるかもしれないですね

   

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