はじめに

今回はシンガポールに関する記事がたまたま目に留まったので紹介しようと思うのですが、その後「日本のカジノ」についてあれこれと書いていこうと思います

“何でシンガポールの話から日本のカジノ?”と思われる方もいるかもしれないですが…数年前にシンガポールへ旅行をした時にマリーナベイサンズという商業施設内にあるカジノの規模を目の当たりにして衝撃を受けたことを思い出し、そこが生み出す利益がどれほどのものなのかが気になり日本でカジノがオープンした後の経済効果に興味が湧いたからです

まずは目に留まったシンガポールに関する記事を紹介しようと思いますが、今回はその内容には全く触れるつもりはありませんし、何よりカジノとは全く関係のないものなのでご了承ください

シンガポールは13日、第2・四半期の国内総生産(GDP)改定値が季節調整済み前期比年率で3.3%減となったことを受け、2019年の成長率見通しを下方修正した。世界経済の悪化が予想されるとも指摘した。政府は2019年成長率の予想レンジを従来の1.5-2.5%から0-1%に引き下げた。第2・四半期のGDPは速報値の3.4%減からやや改善したものの、市場予想の2.9%減より大幅な落ち込みとなり、市場ではリセッション(景気後退)入りの恐れがあるとの見方が強まった。貿易産業省は声明で「シンガポールにとって重要な最終需要先の多くで、2019年下期のGDP成長が上期から鈍化するか、もしくは同様の水準にとどまることが予想される」と指摘した。統計発表後、シンガポール金融管理局(MAS)の当局者は、臨時の政策会合は検討していないと述べた。次回の定例会合は10月に予定されており、政策緩和を決定するとの見方が大勢だ。第2・四半期のGDPは前年同期比では0.1%増となり、速報値と一致した。市場予想は0.2%増だった。シンガポールは米中貿易摩擦の打撃を強く受けている。OCBC銀行の債券・戦略責任者セリーナ・リン氏は「マクロ経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)が弱まっていることを踏まえると、嵐が来そうな予感がする」と語った。ニュージーランド、インド、タイの中銀は先週、景気の先行きに懸念を示し、利下げを決定した。米連邦準備理事会(FRB)も先月、2008年以降で初となる利下げに踏み切っている。クレディ・スイスのアナリストは、先週公表したリポートで、2四半期連続でマイナス成長が続くというリセッションの定義に基づくと、シンガポールが第3・四半期にリセッション入りするとの見方を示した。シンガポールのリー・シェロン首相は8日の年次演説で、必要であれば景気刺激策を講じる用意があると表明した。

引用元:https://jp.reuters.com/article/singapore-gdp-idJPKCN1V301I

   

シンガポールカジノ(2施設)の売上高は?

富裕層が数多く拠点を置いているシンガポールには2つのカジノ施設があり、1つは多くの人が1度は目にしたことのあるであろうマリーナベイサンズ内にあり、もう1つはリゾートワールドセントーサ(セントーサ島)になります

売上高については2018年1月23日にLas Vegas Sands(Marina Bay Sands親会社)が、2月21日にはGenting Singapore(Resorts World Sentosa運営会社)が第4Q実績を発表しているのでそちらを参考にしたいと思います

2018年4Q累計売上高(1-12月)は、マリーナベイサンズが3376億円・リゾートワールドセントーサが2031億円となりIR2施設のカジノだけで年間約5400億円(前年比+40億円)もの売上高を記録していたことが分かりますね…恐ろしい

ちなみに、2施設合計で年間5000億円以上を生み出しているわけですが、この2施設を建設する際にどのくらいの費用がかかっているのか(何年で回収することに成功しているのか)について見ていければと思います

結論を申し上げるとマリーナベイサンズのカジノには約57億ドル(約6000億円)、リゾートワールドセントーサのカジノには約52億ドル(約5500億円)を投じており2施設合計では約1兆500億円もの資金を投入していることになります

投資金額だけを見るとありえないくらい莫大なものとなっていますが、これらの施設がこれまで生み出した金額と今後生み出すであろう金額を考えるとかなり割安であることが明確ですね

  

日本がカジノ解禁に踏み切る理由とは?

第一条  この法律は、特定複合観光施設区域の整備の推進が、観光及び地域経済の振興に寄与するとともに、財政の改善に資するものであることに鑑み、特定複合観光施設区域の整備の推進に関する基本理念及び基本方針その地の基本となる事項を定めるとともに、特定複合観光施設区域整備推進本部を設置することにより、これを総合的かつ集中的に行うことを目的とする。

引用元:https://www.kantei.go.jp/jp/singi/ir_promotion/ir_kaigi/dai1/siryou3.pdf

上記の文章はIR推進法案の第一条に書かれている“目的”についての内容になり、こちらの法律は2016年12月に可決・施行されていますが、肝心なIR施設の具体的な設置場所や開催時期については2022年を目処に決定する見込みであり現段階においての決定事項については皆無に等しいですね

政府としては、インバウンドの外国人観光客を東京オリンピックが開催される2020年までに4000万人、2030年までに6000万人に増やすという目標を打ち出しているのでIR施設の設置をきっかけの1つとして今後のインバウンド需要を拡大させる狙いもあると見られています

ちなみに日本で設置が予定されているIR施設は3つなので、シンガポールの2施設を参考にすると建設費・売上高ともに1.5倍になるのではないかと思う方もいると思いますが(正しいかもしれない)、日本の建設コストはシンガポールと比較すると2割程度高いと言われていることに加えて近年建設コストがさらに高騰している状況を受けると建設費のみで2兆円前後かかってしまうのではないかとの考え方も出来ますね

もう1つ、シンガポールのIR2施設の売上高は合計約5500億円となっていますが、何と言ってもシンガポールはお金持ちの国だしそのような人が毎日毎日莫大な資金を投入しているのではないか…日本ではそんな売上には届かないのでは…との心配な声もあるかと思いますが

「キレイすぎてつまらない国だと笑われている」と リー首相が嘆くほど、2000 年代初頭のシンガポール では観光産業が停滞していた。危機感をテコにカジ ノを観光の目玉として合法化、昨年には国内初のカ ジノが2カ所でオープンした。
果たしてカジノは成功し、シンガポールへの外国 人来訪者数が増加している。昨年は 1 ~ 11 月だけで 1,051万人に達し、12月を待たずに年間最高値を更新 した。日本への外国人入国者数(2010年、944万人)を 上回り、自国の人口(2010 年、508 万人)の 2.1 倍に相 当する規模だ。

引用元:https://www.mizuho-ri.co.jp/publication/research/pdf/research/r110201foreign.pdf

カジノは外国客をターゲットとしており、シンガ ポール国民の入場は制限される。入場に際しては身 分証明の提示が必要で、外国人は無料なのに対し、国 民は 1 回ごとに 100 シンガポールドル(約 6,500 円)、 もしくは年間 2,000 ドル(約 13 万円)の入場料を徴収 される。

引用元:https://www.mizuho-ri.co.jp/publication/research/pdf/research/r110201foreign.pdf

IR施設が出来る前のシンガポールの状況は観光産業が停滞しており、そのような状況を打開する策として打ち出されたのがカジノということになりますが、方向性としては日本政府が目指しているもの(インバウンドの外国人観光客の増加)に非常に似ている部分が大きいことが分かります

シンガポールは国土が非常に小さく、私が観光旅行に行った時の感想としても“3日あれば観光地は全制覇出来る”みたいな感じだったので観光客が集中しています

この点においては観光地同士の距離が離れている日本とは異なるポイントではありますが、その分3施設の設置を目指していることや施設間の距離感も均等になりそうな点を踏まえれば何の問題もありませんね

このようなちょっとした相違点こそあるものの、基本的にはカジノを建設する目的や推定売上高などシンガポールをモデルにすることは非常に論理的にも正しい選択のように思えますね

   

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